昨年のエチレン生産量 前年比4.7%減 「輸出崩れ」リーマン時下回る(フジサンケイ ビジネスアイ)

[2012-01-20]
 石油化学工業協会は19日、2011年のエチレン生産量が前年比4.7%減の669万200トンだったと発表した。リーマン・ショックの直撃を受けた08年の688万トンを下回り、1994年以来の低水準となった。東日本大震災で一部の製造設備が被災し操業を停止したことや、秋以降の中国での需要減退などが響いた。

 「震災が起きたが、内需は底堅かった。中国などアジア向けの輸出が崩れた」(石化協の高橋恭平会長)11年は自然災害と世界経済の変調に翻弄された。震災では一時、国内生産能力の4分の1がストップ。また、震災に伴い東南アジアなどから割安な樹脂の輸入が増加し、その後の超円高を追い風に一部が定着した。秋以降は欧州債務危機を背景に、石化製品の主要輸出先である中国で需要が減退。そのあおりで10〜12月は製造設備の実質稼働率が需要好調の目安である90%台を割り込み、12月は81.4%と前年同月を13.3ポイントも下回った。

 同時に発表した12月のエチレン生産量は52万4300トンと低調で、前年同月比18.8%減と4カ月連続の前年割れだった。

 一方で12年は、震災からの復興需要の本格化で内需が堅調に推移すると見込まれる。中国向けも、今月23日の春節(旧正月)明けの需要回復が期待されるが、「実需としての感覚はまだ低調」(石化協の高橋会長)との声があり予断を許さない。

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